フジテレビ木曜10時からオンエア中の、石原さとみさん主演ドラマ「アンサングシンデレラ」。
今回のタイトルは「やれる治療があるだけマシだから」。
石原さとみさん演じる薬剤師・葵みどりがかつて担当した女性患者が、再入院します。
同時期に女性国会議員も入院し、彼女たちの対比が今回の魅力です。
薬剤部にも新たな動きが現れるので、ネタバレと視聴者の感想を調査していきます!
『アンサングシンデレラ』7話のネタバレと感想!
対照的な2人の患者
薬剤部が朝の準備運動をしていると、部長の飯田(真矢みき)が業務効率化を図るために、「調剤ロボット」の導入を病院長に報告していることを全員に伝え、大きな問題は起こさないよう注意喚起をします。
今はAIに代表されるロボット技術が超高速で進化していて、事務処理や調剤作業といった細かな職業は、数年後には自動化されると言われていますから、妥当な選択ですね。
スーパーのレジでも、会計は「機械でする」のが当たり前になってきています。
さらに、副部長の瀬野(田中圭)が葵にある患者の検査結果を報告します。患者の名前は、簑島小春(みのしま・こはる)。
葵が新人の頃から担当している患者です。
彼女は5年前に急性骨髄性白血病という血液のガンを罹い、抗がん剤の副作用で髪の毛は完全に抜け落ち、さらに大好きだったクラシックバレエもできなくなります。
闘病生活の末に完治するのですが、1年5か月後に再発してしまいます。
それでも挫けることなく、葵のサポートで病状も安定し、念願の退院が近づいていました。
葵にとっては思い入れが強い患者というのが、よくわかりますね!
葵と一緒に退院祝いを歓喜していると、1人の女性が病院長と目の前を通ります。
彼女の名前は、古賀万奈美(こが・まなみ)。
厚生労働省に勤務する国会議員で、”パワハラ疑惑”でマスコミから追われていました。
雲隠れのような形で、マスコミには持病を明かさずに入院したのです。
早速葵は、後輩の相原と持病の喘息やめまい、動悸について古賀に聞き込みを開始。
しかし彼女は持病には一切触れず、病気のことは秘書の鴨尾が代わりに説明します。
古賀は「専門業務に没頭できているか」、「患者とコミュニケーションが取れているか」と病院薬剤師の現状課題を鋭く指摘します。
「薬剤師は患者と分かり合うべきではない。」と葵の振舞いをきっぱりと否定します。
国会議員であることを考えると、現場の効率を鋭く追及するのは当然の判断です。
古賀の圧力に戸惑いつつも、葵は「変えるつもりはありません」と断定。
さらに部長の飯田からも、調剤ロボット導入の件でトラブルを避けるために、古賀には接近禁止を言い渡されます。
しかし葵は、秘書の鴨尾から「検査をしないのは、病気につけ混み悪く言う大人が増える。何よりも本人が病気が見つかるのを怖がっている。」と古賀が検査を拒否する理由を、
さらに、「古賀のような人が政界には必要なんです。」と、古賀への強い想いを聞き、彼女のことを強く気にかけるようになります。
小春と古賀の出会い
そして小春が気分転換に外の景色を見ていると。
古賀がタバコを吸っているのを発見し、「ここは禁煙だよ」と注意します。
「そこらへんより頭のいいおばさん」と言った古賀は、素直に小春の指示に従います。
しかし、持病の動悸が悪化し、突然胸を押さえ倒れてしまうのです。
焦った小春は、葵のもとに走り助けを求めます。
古賀の状態を把握した葵は、担当医師の大津に「心エコーと血液検査を!」と訴えますが、大津は全く聞く耳を持ちません。
医師と薬剤師の違いがはっきりと見て取れますね。
異議を唱えられる立場にあっても、医師への反論はリスキーなことです。
さらに、身体に鞭を打ったことが原因で、小春も転倒してしまいます。
検査の結果、肺塞栓が見つかり、退院が延期になってしまったのです。
肺塞栓とは、肺動脈にできる血の塊のこと。悪化すると呼吸困難などの支障をきたします。
目の前にあった光が、また遠のいてしまった。
小春は葵への感謝を綴った手紙をビリビリに破り捨て、思わず涙。
さらにここで、助手の相原は、葵の過去を知ります。
葵は、かつて妹を白血病で亡くした経験をしていたのです。
小春を担当させた理由は、「同じ病気を持った患者だから、感情移入せずに平等に扱えるかを試した」からだと瀬野から聞かされます。
同じ病気を持つ患者さんなら、余計な情が湧いてしまうこともありますよね。
それが治す立場であれば、余計に。
そして葵は、退院が延期になった小春を少しでも励まそうと、院内の庭に車いすで連れ出し、外の空気を味わせます。
小春はそこで、大好きだったクラシックバレエの一部を踊ります。
それを間近で見ていた古賀に向かって、「私、外へ出られたよ!」と喜びを精一杯表現。
小春の訴えに感化された古賀は、葵に検査を受けることを伝えます。
そして葵も、古賀の経歴を調べていました。
古賀は、かつて親友を病気で亡くしており、医療設備の充実化を図るため東大に入学し、厚労省に入所したという経験をしていました。
つまり、人一倍医療への想いは強かったのです。
古賀の検査の結果、原因は”テオフィリン中毒”でした。
テオフィリンとは、茶葉に含まれる苦み成分で、気管支炎や喘息の治療薬に使われます。
しかし古賀は、喫煙を控えていることを医師に伝えていなかったため、服薬量は変わらず、過剰摂取を続けた結果、中毒を起こし動悸やめまいなどの症状が出ていたのです。
葵の禁煙指導にも素直に従った古賀は、症状の治療を開始し、無事に退院が確定。
引退をささやいたマスコミにも「引退する気はございません。」と宣言。
小春には「私も闘うから、あんたも頑張りなさいよ」とメッセージを残して。
薬剤師が患者にできること
「どんな病気にも治療法は必ず存在する」と信じたいですが、難病やガンと闘っている人たちの中には、もう手の施しようがないと医師から残酷な現実を突きつけられる方がたくさんいるのです。
「やれる治療法があるだけマシだから。何もされずに亡くなっちゃう子もたくさんいた。」
この小春のセリフには、本当に納得しましたね。
延命治療や薬の投与など、コロナショックでの医療従事者の対応には感謝しかありません。
何も症状がない身体に感謝して、日常を過ごすべきだと強く思い知らされました。
薬剤師は、薬で患者に寄り添う職業。直接でなくても、効果覿面のシーンが必ずあります。
結果、調剤ロボット導入は相原の”調剤さばき宣言”や薬剤部の活気づけで撤回されます。
まとめ『アンサングシンデレラ』7話のネタバレと感想!
「やれる治療法があるだけ、薬の意義がある」。
医師の指示に従って黙々と調剤をする薬剤師ですが、薬1粒間違うと、患者を殺してしまう可能性もあるので、常に非常に強い緊張感が本人たちを包んでいます。
私たちを支える人は病院以外にもたくさんいるということを、知らしめてくれた回でした。
次回の第8話は、「まさかの瀬野副部長(田中圭)に病魔の影!?」
目が離せない新たな展開が薬剤部を待ち受けています!
どうかお見逃しなく!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!